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業務用エアコンは多くの部品や機材が備わっており、室外機やコントロールリモコンなどの機器と繋ぐなど複雑な設計になっています。
業務用エアコンの取付工事を行う場合、一部の作業工程の中では資格を保有してなければ取付工事ができないケースもあります。もちろん無資格の場合でも業務用エアコンやルームエアコンの取付工事をおこなうことは可能ですが、対応できる工事が限られてしまいますので工事の対応範囲は広くはありません。
今回の記事では、業務用エアコンの取付工事の際、資格が必要な工事や取得をおすすめする資格について解説していきます。
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目次
業務用エアコンの取付工事は結論として、工事の作業工程によって資格が必要な場合もあれば、特に資格が必要ない場合もあります。工事の規模や新設工事なのか更新工事なのかによって大きく異なり状況次第となります。
ただ資格を持っていればそれに越したことはないのも事実で、資格を持っていることで多くの現場に携われることもあります。
エアコンの設置工事で取得しておきたい資格は、資格の種類によりますが中長期の資格から短期間で取得できる資格もあり、難易度は資格によってさまざまですが簡易に取得できるものもあります。
以下からは、エアコンの設置工事と関係が深く、取得をおすすめする資格を紹介していきます。
第二種電気工事士の資格を取得すると、一般家庭の電源に関する配線作業やコンセントの設置・増設、アース施工などが可能になります。
例えば、この第二種電気工事士の資格を保有していると、換気設備等の工事で大きく役に立ちます。換気設備に関わる工事ではコンセントを増設・新設することがあるため、保有しておくことをおすすめする資格になります。
第二種電気工事士の試験は学科と技能試験を行います。学科試験は以下該当者のみ免除されます。
〇学科試験免除の条件
- ・前回の第二種電気工事士学科試験に合格した方
- ・高等学校、高等専門学校及び大学等において経済産業省令で定める電気工学の課程を修めて卒業した方
- ・第一種、第二種又は第三種電気主任技術者免状の取得者
- ・鉱山保安法第18条の規定による試験のうち、電気保安に関する事項を分掌する係員の試験に合格した方
- ・旧自家用電気工作物施設規則第24条第1項(ヘ)及び(ト)の規定により電気技術に関し相当の知識経験を有すると認定された方
- ・旧電気事業主任技術者資格検定規則による電気事業主任技術者の有資格者
上記の学科試験免責は免責申請が必要になり、証明書類の提示が必要になりますのでご注意ください。学科試験免除については、受験案内書に詳細が記載されておりますのでご確認ください。
すでに資格を取得されている方であれば学科試験が免責されますので、短期的に資格取得が可能となります。
参考サイト:学科試験の免除について|第二種電気工事士
次に取得をお勧めする資格は「電気工事施工管理技士」です
電気工事施工管理技士は「2級」と「1級」の2種の資格があり、2級と1級では対応できる業務範囲が異なります。
2級電気工事施工管理技士とは、施工管理技士の国家資格の1つで、資格を取得することで「一般建設業の電気工事の専任技術者」「一般建設業の電気工事の主任技術者」として、以下の電気工事の施工管理業務を担当することが可能です。
上記の範囲で工事の対応可能となります。
また2級電気工事施工管理技士を取得することで、電気工事1件につき3,000万円を超えない金額で直接発注者から下請契約が可能となります。仮に3,000万円以上で契約を結ぶ場合は、特定建設業許可が必要となりますので注意が必要です。
ただし、発注者から3,000万円以上になる大規模工事を請負った場合でも、自社で施工することで下請契約の総額を3,000万円未満に抑えられるなら、一般建設業の許可でも問題ないとされています。
参考サイト:電気工事施工管理の概要
1級電気工事施工管理技士とは、2級電気工事施工管理技士の施工管理業務の範囲は変わりませんが、発注者から直接請負える金額が、電気工事1件につき3,000万円以上の下請け契約を結ぶことが可能となります。
2級との違いは、工事1件につき3,000万円以上の下請け契約が可能になりますので、特定建設業を取得する営業所からの大規模な工事依頼を請け負いやすくなります。事業規模が大きい設備会社では特に取得しておきたい資格です。
ガス溶接は金属を加熱して溶かし、鋼材や鉄材を接合するために必要な作業です。
ガス溶接は接合以外にも
上記などの作業が対応可能となります。
なお、酸素を用いない小型・携帯用のいわゆるガストーチによるろう付けはここでいうガス溶接に含まない。
業務用エアコンを取り付ける際は、エアコンから室外機までを配管でつなぎます。
しかし、室内機を設置する場所から室外機までの距離が長くなり、配管の距離を伸ばさなくてはいけない場合、配管と配管を溶接でつなぎ延長する必要があります。また状況によっては配管を設置箇所に合わせた形状に曲げなくてはいけない場合もあります。
その際にガス溶接の資格を保有していれば、それらの対応が可能になります。
倉庫や工場のような天井が高い場所へ業務用エアコンを設置する際は、高所作業車の運転が必要になります。
高所作業車を運転する際に資格が必要となり、作業床の高さによって必要な資格が異なります。
10m未満の高所作業車の場合は「特別講習の修了」が必要になり、10m以上の高所作業車を運転する場合は「技能講習の修了」が必要になります。
「特別講習」は誰でも受講することが可能で、9時間の受講時間を2日間に分けて行われます。
「技能講習」は受講時間が17時間、14時間、12時間の3種の講習があり、それぞれ条件によって講義時間が異なります。
業務用エアコンでは、温度を下げるのに必要な冷媒としてフロンガスが使われていることがあります。
フロンガスは温室効果がとても高いもので、業務用エアコンの撤去や入れ換えをする際には空気中に漏れないようにあらかじめ吸引し処理しなければなりません。
この吸引作業には冷媒フロン類取扱知見者の対応が必要になります。
冷媒フロン類取扱知見者とは、冷媒フロン類取扱技術者の講習を修了した方を指し、「第1種冷媒フロン類取扱技術者[(一社)日本冷凍空調設備工業連合会]」と「第2種冷媒フロン類取扱技術者[(一財)日本冷媒・環境保全機構]」の2種があります。
それぞれの資格の違いについては以下ページにて記載されています。
参考サイト:冷媒フロン類取扱技術者
業務用エアコンの取付工事には、さまざまな資格があります、資格を取得することによって取付工事の業務範囲が広がります。
業務用エアコンの取り付けに関わる仕事をご検討の方はぜひご参考ください。
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