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オフィスや店舗の業務用エアコンは年間を通して、常に稼働させています。長期間稼働させることで、経年劣化により本体や部品が消耗し、不具合を起こしやすくなります。
できるだけ長く、不具合を起こさずに使い続けるためには、どう稼働させたら良いのか、日々のメンテナンスについて解説していきます。
また、効きが悪いといった現象を理由に不具合が起きた場合、確認しておきたい箇所についても紹介をしていきます。
目次
不具合の原因は1つではありません。代表的な原因をご紹介します。
エアコンは冷暖房時、室内の空気を吸って熱交換器を通り、室内に排気する作業が行われています。
一度室内の空気を吸うという工程があるため、室内のホコリや汚れがたまってしまいます。
フィルターや室内機のファンにホコリがたまるとエアコンの効きが悪くなるだけでなく、不具合や室内の空気汚染にも繋がります。
さらにフィルターにホコリや汚れが詰まってしまうと、空気が上手く吸い込めず余計に電力を消費してしまいます。
エアコンの効力が下がり、フル稼働する時間が長くなることで電力消費が激しくなり、電気代が高騰します。
定期的にフィルターを掃除することで不具合を起こしづらくなる上に、エアコンの効力を維持することができます。
また、エアコンの効力を維持することで、無駄な稼働を抑えることができ、電気代を抑える事ができます。
熱交換器は、室内機に取り込んだ空気を冷たくしたり、熱くしたりするための部品です。
熱交換器がなければエアコンは単に空気を循環させるだけのものになってしまいます。
しかし、熱交換器は機械なので、寿命があります。
エアコンの耐用年数はおおよそ10年とされていますので、熱交換器の寿命も同等と言えるでしょう。
熱交換器は急に壊れてしまうことや徐々に性能が落ちる場合もありますが、稼働時に冷風も温風も出ていない場合は、熱交換器が不具合している可能性が非常に高いと言えます。
熱交換器のメンテナンスは、ホームセンター等で販売されている「エアコン内部洗浄剤」で清掃することが可能です。
しかし、熱交換器は非常にデリケートな部分になりますので、ご自身で清掃された際に、機器を破損させてしまう可能性もありますので、基本的には業者に清掃を依頼することをおすすめします。
参考サイト:<外部ページ>エアコンが効かない!故障?冷えない・温まらない原因と対処法
エアコンから異臭がした場合は、エアコン内部にカビが発生している可能性があります。
カビが発生する原因の一つは、冷房時に熱交換器が冷やされ、室内の暖かい空気が通り冷たい空気が出ますが、その際にエアコン内部で結露が起こり、そこでカビが発生します。
内部に発生してしまったカビは除去することが難しく、エアコンの深部までカビが侵食することもあり、自身で清掃する事が困難になります。
また、カビの増殖は給気口や排気口を塞いでしまうこともありますので、エアコンの効力を大きく下げる原因になります。
エアコンの効力が弱まると、エアコン自体が無理に冷やそう、暖めようと過剰に稼働することで本体の劣化を進めてしまい、結果的に不具合に繋がります。
そのため不具合を防ぐためにも、カビの発生を予防することが重要です。
冷房運転後は、エアコンを乾燥させるために送風運転を30分ほど行うとカビ予防に効果的です。
すでに異臭がしている場合は、まずフィルター掃除を行い、それでも改善しなければ業者にクリーニングを依頼することをおすすめします。
ここまで、業務用エアコンの不具合や異常についての原因を紹介しました。
ただ、業務用エアコンの不具合の原因は使い方や環境によって大きく左右されます。
ここでは、エアコンが不具合を起こす原因を業種ごとにご紹介します。
飲食店での不具合は、調理中の浮遊する油、煙を吸い込んでしまうことや、調理時に発する熱によって起きる温度上昇が原因です。
油や煙を吸い込むと、エアコンのフィルターは油まみれになります。
給気の際にホコリも一緒に吸い込んでしまいますので、油にホコリが吸着してしまい大きな汚れとなってしまいます。
予防策としては、中性洗剤でこまめにフィルターや給気口、排気口を掃除し、長く使ったフィルターは交換するといった対策がおすすめです。
また業務用エアコンの設置箇所も、熱を逃がしやすい配置を考慮した上で設置すると良いでしょう。
その他では、飲食店では業務用エアコンを設置した箇所にネズミや虫が侵入することもあり、コードをかじられて不具合してしまうこともあります。
清掃以外でも防虫対策を行い、外的要因での不具合も予防しましょう。
美容院や理容院の場合は、カラー剤やパーマ剤、ヘアスプレーなどの薬品類やカットした髪の毛が室内機に入ってしまうことがあり、それが不具合の原因に繋がります。
蓄積すると次第に粘度のある汚れとなり、ホコリや髪の毛が吸着することで配管の詰まりや異臭を放つ原因になります。
これらの汚れもエアコンの効力低下に影響しますので、定期的な清掃をおすすめします。
ペットショップで多いのは犬や猫の毛が室内機で入りこむことによる不具合です。
犬や猫の毛は油分を含んでいるため、美容室・理容室のケースと同様に時間が経つと粘度のある汚れになり、配管の詰まりや異臭を引き起こします。
またペットショップの場合は営業時間外もペットのためにエアコンを稼動させておく必要があるため、エアコンを長時間稼働することになります。
そのため、通常よりも汚れの蓄積速度は早くなるため、定期的な清掃は欠かせません。
定期的な清掃が行われていない場合、エアコンに対する給排気の負荷が大きくなり、不具合の原因になりますので注意が必要です。
参考サイト:業務用エアコンが故障した場合の原因は?チェック項目と応急処置
業務用エアコンをなるべく長く使うためには、日々の使い方に気を付ける必要があります。
電源が入らない、動かないときは、リモコンを確認してみましょう。
ワイヤレスリモコンの場合は、電池切れの可能性もありますので、まずは電池の残量を確認、または新しい電池に交換をしてください。
それでもエアコンが稼働しない場合は、リモコン自体が不具合を起こしている場合がありますので、各メーカーに問い合わせて修理や交換を行いましょう。
ワイヤードリモコンの場合、液晶に不具合の原因を表すエラーコードが表示されている場合があります。
各メーカーのエラーコードをまとめていますので、液晶に数字やローマ字が映し出されている場合は、下記をご覧ください。
業務用エアコン、家庭用エアコンのフィルターは外側のカバーを外すと簡単に取り外す事ができます。
フィルターはホコリが最も付着する箇所になり、フィルターの清掃を怠ってしまうと、エアコンの効きが悪くなる、異臭がするなど様々な不良をきたします。
また付着したホコリを長期間放置してしまうと、ホコリにカビが発生し、フィルターの目を埋めてしまい、さらにエアコンの効力が低下します。
フィルターはエアコンの部品の中で最も汚れやすく、清掃しやすい箇所になりますので定期的に清掃をおこないましょう。
エアコンのフィルターの清掃方法は、
清掃したフィルターは水気を切って、陰干しし完全乾燥させましょう。
直射日光で乾かしてしまうと、フィルターの形状が変化してしまい、元に戻せなくなる可能性がありますので、ご注意ください。
フィルターは生乾きの状態で使用するとカビが発生する原因にもなりますので、必ず乾燥させてから使用しましょう。
参考サイト:エアコンフィルターは水洗いでもいい?効果的な洗い方をご紹介!
室外機は背面(壁側)に空気の吸い込み口があり、正面は吹き出し口になります。
そのため、室外機の周りには給排気の妨げにならないよう、障害物を置かないことが推奨されています。
夏季の場合、室外機は室内の空気を給気し、熱交換器を通して熱を室外機に排気し、冷やした空気を室内に排気しています。
ですので、室外機の周りに障害物となるものが置かれていると、排気した熱が逃げにくくなり、室外機に熱が溜まりやすくなります。
すると室外機の給気口から排気した熱い空気を室内へ送り込んでしまい、空調効率を下げてしまう原因になります。
また室外機の設置箇所により給排気が十分にできない場合は、空調効率を下げるだけでなく、室外機や室内機に過剰な負担が掛かるため、熱交換器などの機器が不具合する原因になります。
耐用年数を超えたエアコンは、経年劣化の影響で不具合を起こす可能性は高まりますが、超えていない場合は物理的な損傷などの原因等が考えられます。
多くの原因は、エアコン本体にホコリやカビなどの汚れが溜まり、それによってさまざまな不具合症状を引き起こします。
日々のメンテナンスがエアコンを長持ちさせる秘訣になりますので、定期的に清掃をおこない快適な室内空間を維持しましょう。
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