業務用エアコン導入ノウハウ 2021.06.10

業務用エアコンと高機能換気設備は別物?2つの違いを徹底解説!

業務用エアコンと高機能換気設備は別物?2つの違いを徹底解説!

オフィスや店舗など、広い空間を快適な温度に保つために必要な業務用エアコン。さらに近年では新型コロナウイルスの感染拡大を受けて「換気」が注目されていることはご存じでしょう。

この記事では業務用エアコンと混同しやすい「高機能換気設備」の違いを詳しく解説しています。

エアコンだけでなく高機能換気設備の導入が特に望まれる業種についても紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

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業務用エアコンの役割とは?

業務用エアコンの役割とは?

業務用・家庭用に関わらずエアコンの役割は部屋を冷やしたり暖めたりすることです。業務用のエアコンは出力が大きい機種までラインアップがあるため、家庭用のものと比べるとより大きな部屋まで空調ができます。

業務用エアコンに換気機能はついていない??

換気について考える際に、「業務用エアコンには換気機能はついていないのか」と思う方もいらっしゃるでしょう。

結論から申し上げると、空調機に直接外気取り入れダクトを繋ぐ方法はありますが、どのメーカーのエアコンであれ、換気機能が備わっている業務用エアコンはありません。

空気清浄機能がついているものはいくつかありますが、換気機能がついているものはないのが現状です。

部屋の空気をきれいに保つために換気を行うので、空気清浄機能でもその代替となりそうですが、新型コロナウイルス対策として考えた場合、空気清浄機能が対策になりうるかどうかは未知数です。

新型コロナウイルス対策を行いたいのなら、業務用エアコンとは別に換気設備が必要になるわけです。

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高機能換気設備の役割とは?

高機能換気設備の役割とは?

換気とは汚れた空気を外に逃がす排気と、きれいな空気を室内に取り込む給気の2つをセットにした考え方です。そして、換気を行う機械のことを換気設備と言います。

機械で行う換気には以下の3パターンがあります。

  1. 給気も排気も機械で行う
  2. 給気だけ機械で行い排気は排気口から自然に行う
  3. 給気は給気口から自然に行い、排気は機械で行う

これら3つはすべて通常換気と呼ばれるものです。

今回紹介する高機能換気設備とは、給気も排気も機械で行う機械換気に分類されるものです。

通常換気との違い

通常換気は単純に室内の空気と外気を入れ換える換気です。

通常の換気だと夏の場合は外の生ぬるい空気が室内に入ってくる、冬の場合は冷たい空気が室内に入ってきます。夏ならエアコンで冷えた空気を、冬なら暖まった空気を外に逃がすことになってしまいます。

これが通常換気のデメリットと言えます。

しかし、高機能換気設備では、この通常換気のデメリットをクリアする「熱交換システム」が搭載されています。

熱交換システムが搭載された高機能換気設備なら、夏は室内の冷えた空気を利用して入ってくる外気を冷やし、冬であれば暖まった室内の空気を利用して、冷たい外気を暖めてから室内に入れる仕組みになっています。

給気と排気の熱を交換するので「熱交換システム」と呼ばれています。

熱交換は、室内の冷たい(暖まった)空気を排気する際に給気する空気に移して行われます。熱交換システムでは空気を混ぜ合わせて熱交換を行うのではなく給気と排気の通り道が分かれており熱だけを交換する仕組みになっています。

そのため室内の空気が汚れてしまう心配はありません。つまり業務用エアコンは室温を快適に保つもの、高機能換気設備は室温をキープしたまま換気を行うものだということです。

仮に業務用エアコンだけだと、換気をするたびに室温が変動するので快適に過ごせない時間が生まれたり、エアコンがフル稼働することで電気代が高くなったりエアコンが壊れやすくなったりします。

ただし、高機能換気設備だけでは、部屋の空気を暖めたり冷やしたりはできません。

熱交換システムはあくまで室温の熱や冷たさを取り込んで外気に移すものですので、室温を快適にする冷房機能や暖房機能とは異なります。

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高機能換気設備をおすすめするケース

高機能換気をおすすめするケース

熱交換システムによって、室温を変動させずに換気ができる高機能換気設備では、機械の力で換気を行うので窓の開け閉めは必要ありません。これらの機能が最大限活かせる業種や業態では、特に高機能換気設備の導入をおすすめします。

静音性が必要とされるオフィス

取引先との電話や商談、ミーティングなどが行われるオフィスでは、できるかぎり外部の音をシャットダウンすることで集中できる空間となります。その点でオフィスは、窓を閉めたまま換気できる高機能換気設備の導入に適しているといえます。

もちろん熱交換機が搭載されていなくても機械で行う換気なら窓を閉めたまま換気できます。しかし、室温の変動による光熱費の高騰を考慮すると、高機能換気設備の方が通常の換気設備よりも望ましいです。

不特定多数の人が出入りする飲食店

新型コロナウイルスの感染拡大の影響を最も受けていると言っても過言ではない飲食店は、特に高機能換気設備の導入をおすすめしたい業種です。

飲み会や会食の自粛といった言葉をコロナ禍ではよく耳にします。とはいえ、人にとって食事は欠かせないものです。たとえば会社員がランチのために近くの定食屋さんに行くといったことは今の状況でも当然行われています。

最近ではランチの条件として「席数は減らしてあるか」「きちんと換気は行われているか」といったところを入店時の指標としている人は少なくありません。

お客様の安心のためだけでなく、光熱費節約のためにもぜひ導入の検討をオススメします。

まとめ

どのような業種・業態であれ業務用エアコンは必須の設備といえます。そして現在のコロナ禍がおさまったとしても、空気をきれいに保つ「換気」の重要性が低くなるわけではありません。

エアコンとセットで高機能換気設備を導入することで、換気を行いつつ光熱費の削減も期待できます。

高機能換気設備の導入については定期的に補助金制度が設けられますので、タイミングを合わせて導入することをぜひ検討してみてください。

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