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Q1. 店舗デザインと店舗設計は何が違う?
空間の見た目を整える「デザイン」と、機能・設備を計画する「設計」で役割が異なります。
Q2. 店舗デザインを始めるには何から取り組むべき?
ターゲットやコンセプトの明確化からスタートするのが基本です。
Q3. 小さな店舗でもおしゃれに見せるには?
限られたスペースを有効活用する設計アイデアが鍵となります。
新しくお店を開こうと考えたとき、多くの方が「店舗デザイン」と「店舗設計」の違いに戸惑います。
見た目の印象をつくるデザインと、安全で快適な空間を支える設計は、どちらも欠かせない要素です。しかし、両者の役割や作業内容は大きく異なります。
この記事では、店舗デザインと店舗設計の定義、実際にどのような準備が必要か、費用の目安、限られたスペースで魅力的な店舗をつくるためのポイントまで解説します。
目次
店舗デザインは、お店の第一印象や世界観をつくり出す重要な要素です。店舗デザインの具体的な役割や含まれる範囲についてわかりやすく説明します。
店舗デザインの主な目的は、来店した人に好印象を与え、店のコンセプトを視覚的に伝えることです。
たとえば、ナチュラルな雰囲気を売りにするカフェでは、木材を多く使った内装や暖かい照明が用いられます。
反対にスタイリッシュな美容室であれば、ガラスやメタルを使って洗練された空間を演出するケースもあります。
また、デザインは単に「見た目が良い」だけではなく、顧客の動線や滞在時間にも影響を与えます。
視線の誘導や照明の工夫によって陳列棚の商品が手に取りやすくなったり、滞在時間が伸びたりすることもあります。
このように、デザインはブランディングと売上の両面で重要な役割を担っているのです。
店舗デザインの範囲は非常に広く、外観(ファサード)・内装・照明・色使い・サイン(看板)など、視覚に訴えるすべての要素を含みます。
これに加えて、什器の選定や配置、メニューの掲示方法などもデザインの一環として扱われます。
とくに小さな店舗の場合、空間の使い方が限られるため、デザインの巧拙が集客や売上に大きな影響を与えることがあります。
仮に10坪程度の小さな飲食店を開くとした場合、限られたスペースで調理設備・客席・レジ・収納をバランス良く配置する必要があります。
このとき、見た目の統一感だけでなく、働くスタッフの動線やお客様の居心地を考慮した設計が求められるのです。
その役割を担うのが店舗デザイナーであり、彼らは設計士や施工会社と連携しながら最適な空間づくりを進めていきます。
店舗設計は、快適で安全な店舗空間を実現するための「技術的な土台づくり」といえる存在です。
ここでは店舗設計の目的や、設計時に必要とされる図面や技術的な要素について詳しく解説していきます。
店舗設計の最大の目的は建築物としての安全性・機能性・快適性を満たしたうえで、事業に適した空間を整えることです。
たとえば飲食店であれば、厨房機器のレイアウトや換気設備、配管、動線の効率などを考慮しながら設計を進める必要があります。
設計段階での判断は、後の施工費や営業許可の取得にも直結します。
特に建築基準法や消防法といった法令を満たす必要があるため、専門知識をもつ設計士が重要な役割を担います。
単に「設計図を描くだけ」ではなく、安全で運用しやすい環境を作るという意味でも店舗設計は極めて実務的な工程なのです。
店舗設計では、複数種類の図面が作成され、それぞれに異なる役割があります。
主なものは以下の通りです。
たとえば、小規模のカフェを設計する場合でも、「厨房の排気ダクトの位置」「電源容量の確保」「客席数に応じたトイレ設置」など、多くの要素を考慮しなければなりません。
こうした点を漏れなく図面に反映することで、施工トラブルや営業許可の遅れを未然に防ぐことができます。
店舗づくりを進める中で混同されがちな「デザイン」と「設計」ですが、それぞれに明確な役割の違いがあります。
このセクションでは、その違いや重なる部分、依頼先による担当範囲の変化について説明します。
店舗デザインは主に「見せ方」に焦点を当てる作業であり、店舗設計は「機能と構造」を実現する工程です。
つまり、デザイナーは店舗の世界観やブランディングに基づいた空間演出を行い、設計士はそのビジョンを現実の建物の中で安全に成立させるための調整を担います。
ただし、両者が完全に分離しているわけではありません。たとえば、レジカウンターの高さや什器の配置などは、デザインと設計の双方が調整し合う必要があります。
このような協業の場面では、連携力が成果に大きく影響します。
店舗づくりを依頼する相手によって、「どこまでやってもらえるか」が異なります。
以下は一般的なパターンです。
依頼先のタイプ | 主な担当領域 | 特徴 |
---|---|---|
デザイン会社のみ | 店舗デザインの企画・内装提案 | 設計・施工は外注となるケースが多い |
建築設計事務所 | 設計図の作成、法令対応 | 見た目よりも機能や構造面を重視 |
デザイン設計・施工一括業者 | デザインから設計・施工までワンストップ | コスト管理がしやすく、意思疎通がスムーズな傾向 |
たとえば、限られた予算内で全体をまとめたい小規模店舗オーナーであれば、デザインと設計・施工を一括で請け負う業者に依頼することで、費用管理やスケジュール調整の手間が軽減される可能性があります。
店舗デザインを成功させるには、実際の設計や施工に入る前の「準備」が極めて重要です。
ここでは、ターゲットの明確化やブランドの方向性、市場の把握といった事前検討のステップについて詳しく見ていきましょう。
まず最初に行うべきなのが、「誰に向けた店舗なのか」を明確にすることです。
たとえば、20代女性をターゲットにした雑貨店であれば、ナチュラルでやわらかい色合いやSNS映えするフォトスポットが効果的です。
反対に、ビジネスパーソン向けのカフェなら、落ち着いた照明と静かな座席配置が求められます。
ターゲットが定まれば、それに合わせたコンセプトも明確になります。
価格帯やメニュー構成、BGMの種類に至るまで、統一感のあるコンセプトはブランディングの土台となり、来店動機の強化につながります。
コンセプトが決まったら、それを「視覚的にどう表現するか」を考える段階です。
これがいわゆる「ブランディング設計」です。
ロゴやサインのデザイン、メニュー表や包装資材の見た目、スタッフの制服まで一貫したスタイルに統一することで、顧客に強く印象づけることができます。
たとえば、木目を活かしたカフェの内装に、金属製の看板が取り付けられていたら違和感が生じるかもしれません。
小さな違和感の積み重ねがブランド力を下げてしまうこともあるため、デザインの一貫性はとても大切です。
立地や周辺環境を読み解く「市場分析」も事前準備では欠かせません。
ターゲットとする顧客層が実際にその地域に存在するか、競合店の数や傾向、交通量や人の流れなどを観察しましょう。
たとえば、商業施設内にある飲食店と、駅前通りにあるテイクアウト専門店では必要な設備や導線設計が大きく異なります。
地域特性に合ったデザインを選ばなければ、せっかくの店舗が目立たなかったり、使い勝手が悪くなったりする可能性があります。
事前準備を終えたら、いよいよ実際のデザイン作業に進みます。
ゾーニング設計や内装要素、外観デザインなど、店舗づくりに欠かせない具体的なステップと工夫のポイントを解説します。
ゾーニングとは、店舗の中を目的別に区切って機能的に配置する作業のことです。
たとえば「入口付近に目玉商品を配置」「奥に客席スペースを配置」「レジは出口に近い場所に設置」など、利用者の動きやすさと店舗の回転率を意識した設計が重要です。
また、スタッフの動線も同時に考慮しなければなりません。キッチンから客席、レジへの動きがスムーズでなければ、業務効率が落ちたり、接客に影響が出たりします。
小さなミスの積み重ねが店舗全体の運営に関わってくるため、慎重にレイアウトを検討しましょう。
内装の印象は、色・素材・照明の3つの要素に大きく左右されます。
たとえば、白やベージュを基調にした壁と木目調の家具を合わせれば、柔らかくナチュラルな雰囲気になります。
一方、黒やネイビーを基調にメタル素材を使えば、モダンで落ち着いた印象になります。
照明も非常に大切です。明るい光で商品が映えるようにするのか、間接照明でリラックス感を出すのかによって同じ空間でも雰囲気が大きく変わります。
光の色温度や照度にも注目して、商品や空間の魅力を最大限に引き出しましょう。
ファサードは、通行人の目に最初に触れる「店舗の顔」となる部分です。
看板・入口・窓・照明などが組み合わさって、お店の印象を左右します。
ここで「入りやすさ」「何のお店か」「世界観」が伝わらないと、せっかく通行人がいても足を止めてはくれません。
たとえば、可愛らしいベーカリーであれば、木製のドアや手書き風の黒板メニューを使うと親しみやすさを演出できます。
逆に高級レストランであれば、重厚な扉や間接照明によって上質さをアピールするのが効果的です。
店舗設計は、安全性や快適性、法令対応を実現するために、専門的な知識と計画力が求められる工程です。
設備の具体的な設計内容と、遵守すべき法律について詳しく紹介します。
店舗を実際に営業するには、空調・電気・水道といった「インフラ設備」をどう設計するかが非常に重要になります。
たとえば飲食店では、厨房の排気設備やグリストラップ(油脂分離槽)などの導入が必須であり、それに伴う配管のレイアウト調整も必要です。
また、電源容量やコンセントの数、配置場所も、日々の業務効率に直結します。
たとえば、照明の位置が不適切であれば商品が暗く見えてしまうこともあり、空調の配置次第では「暑い」「寒い」といったクレームにつながることもあります。
このような問題を防ぐには、設計段階から設備計画を詳細に立てることが不可欠です。
設計士は建築的な安全性とともに、こうした生活インフラが滞りなく機能するよう調整しなければなりません。
店舗を運営するには、さまざまな法令に対応する必要があります。中でも重要なのが「建築基準法」と「消防法」です。
たとえば、飲食店や美容室では「換気量」や「非常口の確保」「防火素材の使用」などが求められます。
これらは地域の建築指導課や消防署と協議を行いながら設計する必要があり、無許可での施工や営業を行うと、営業停止や是正命令が下る可能性もあります。
設計士は、図面の段階で法的要件を満たすよう配慮し、行政への確認申請や届出まで対応することも多いです。
事前にどのような法令が関係するのかを理解し、スムーズに手続きを進められるかが、開業スケジュールを守るうえでも非常に重要となります。
限られたスペースの中でも、おしゃれで機能的な店舗をつくることは十分に可能です。
小規模店舗でも空間を魅力的に見せるためのテクニックを具体的にご紹介します。
狭い空間でも「広く感じさせる工夫」は数多く存在します。
たとえば、床と天井の色を明るめに統一することで、開放感を演出できます。
また、鏡を使って奥行きをつくったり、照明の当て方で空間に陰影を生むことでも、視覚的な余裕が生まれます。
天井の高さが取れない場合でも、照明を吊るさず天井に埋め込むダウンライトにすることで、すっきりとした印象になります。
見せる面積が増えると「ごちゃつき」が目立ちやすくなるため、装飾は最小限にとどめるのがポイントです。
什器(棚やテーブルなど)の選び方は、動線や商品見せ方に大きく関わります。
特に小さな店舗では、すべてを並べようとすると通路が狭くなり、買い物がしづらくなってしまいます。
そのため、「見せる商品」と「ストックする商品」をしっかり分けて設計し、展示什器は背が低くコンパクトなものを選びましょう。
壁面を活用する陳列棚や、可動式の什器も有効です。
たとえば、入口におすすめ商品を集めたワゴンを設けることで、来店者の視線を引きつけつつ、売れ筋商品を効果的にPRできます。
小さな工夫の積み重ねが、限られた空間の中での満足度を大きく左右します。
装飾を最小限にとどめる「ミニマルデザイン」は、特に小型店舗において非常に有効です。
色数を絞り、家具や什器もシンプルな形状で統一することで空間にゆとりが生まれ、店内の居心地のよさにもつながります。
たとえば、グレーと白を基調にした空間に、木製のテーブルを1つ置くだけでも、落ち着いた印象を与えることができます。
あえて余白を活かす設計は「高級感」や「上質感」を演出する効果もあり、坪数以上の価値を顧客に感じさせることが可能です。
店舗を開業する際、もっとも気になるのが「いくらかかるのか」という費用面です。
デザイン・設計・施工にかかる主な費用の内訳と、コストを抑えるための実践的な工夫を紹介します。
店舗づくりにはさまざまな費用がかかりますが、大きく分けると次の3項目です。
費用項目 | 概要 | 目安金額(10坪前後) |
---|---|---|
デザイン費 | 空間コンセプト設計、図面作成、素材や什器の選定など | 20〜50万円程度 |
設計費 | 建築・設備設計、法令確認、図面作成など | 30〜80万円程度 |
施工費 | 実際の内装工事・什器設置・電気/配管工事など | 300〜600万円程度| 費用項目 | 概要 | 目安金額(10坪前後) | |
もちろん店舗の業種・立地・面積・仕様によって金額は大きく上下します。
たとえば厨房設備が必要な飲食店では空調や配管工事に費用がかかる一方、物販店やサービス業では比較的安価に抑えられることもあります。
限られた予算内で理想の店舗をつくるには、「費用対効果」と「優先順位の明確化」がカギになります。
たとえば、壁や床材を高級素材から安価な素材に変更するだけで、内装費用は大きく変わります。
また、オリジナル什器の製作を避け、既製品を活用することでコストを抑えることも可能です。
注意すべきなのは「安さだけを追求しない」ことです。費用を削りすぎると、結果として店舗の印象や使い勝手が損なわれ、集客やリピート率に悪影響を及ぼす可能性があります。
予算内で最大の効果を得るには、信頼できる業者に相談し適切な取捨選択を行うことが重要です。
実際の店舗デザインがどのように実現されているのか、ReAirによる施工事例を紹介します。
業種やターゲットによって空間演出の方向性はさまざまですので、参考にしていただければと思います。
木材とグリーンを基調としたナチュラルなデザインが特徴。
ターゲットは20〜40代の女性で、温かみのある空間づくりが来店動機を高めています。
厨房の動線とカウンターの距離感にも配慮され、スタッフの作業効率も抜群です。
シンプルで清潔感のある内装に、自然で落ち着く木目を使った解放的なデザイン。
コンパクトながら機能的な空間づくりの好例です。
エスニックな装飾と照明計画により、異国情緒を感じられる空間に仕上げられています。
料理の演出や匂いへの配慮も設計に反映されており、食事体験を五感で楽しませる設計思想が随所に見られます。
スタイリッシュで都会的な印象の内装が特徴的。
鏡や照明の位置、椅子の配置まで徹底的に計算されており、美容師の動きやお客様のリラックス度を高める工夫が凝らされています。
店舗デザインとブランディングが高度に融合した事例です。
店舗デザインや設計に関して、実際に寄せられることの多い疑問をQ&A形式でまとめました。
どちらが先という明確なルールはありませんが、スムーズに進めるには「店舗デザイン」からの着手がおすすめです。
なぜなら、デザインによって空間の方向性や必要な設備が変わるため、それを反映させた設計図が必要になるからです。
ただし、設計士とデザイナーが同じ会社に所属している場合は同時進行も可能です。
はい、可能です。最近では「設計・施工一括対応」の会社が増えており、内装もファサード(外装)もまとめて担当してもらえるケースが多くあります。
別々に依頼するよりも、統一感が生まれ、コミュニケーションの手間も削減できます。ただし、施工品質や実績を事前に確認しておくことが大切です。
むしろ小規模な店舗ほど、プロに依頼する価値があります。
限られたスペースを最大限に活かすには、レイアウトや照明、収納などの工夫が必要です。
自己流で進めると「圧迫感がある」「動きづらい」といった問題が生じやすいため、経験豊富なプロの視点が欠かせません。
10坪前後の店舗であれば、デザイン費は概ね20〜50万円が相場です。
ただし、ブランドロゴやサイン計画、販促物のデザインまで依頼する場合は別途費用が発生することもあります。
初期段階で見積もりを取り、予算配分を明確にすることが重要です。
基本的には、法律や行政手続きの多くは「設計士」や「施工業者」が対応します。
ただし、デザイナーがその流れを理解しておくことで、スムーズに図面が作成されたり法令を前提としたデザイン提案ができたりします。
役割分担を確認したうえで、チームで連携を取るのが理想です。
店舗デザインと店舗設計は、一見似ているようでいて、それぞれ異なる専門性と役割を持つ工程です。
デザインは空間の世界観を演出し、設計はその理想を機能的かつ法的に実現するための仕組みづくりです。
両者をバランスよく進めることで、店舗の魅力や業績に大きく貢献する空間が完成します。
とくに小規模店舗においては、限られたスペースをどう活かすかが成否を分ける重要なポイントになります。
事前準備から設計・施工に至るまで、各フェーズでの的確な判断と専門的なサポートが不可欠です。
「どこから始めればよいかわからない」「できるだけ費用を抑えたい」「デザインと設計を一括でお願いしたい」といったお悩みをお持ちの方は、実績豊富なプロの力を借りることをおすすめします。
ReAirでは、企画から店舗デザイン、設備設計、施工工事までワンストップで対応可能です。
豊富な施工実績と、限られた予算でも最大限の効果を出すノウハウで、理想の店舗づくりをサポートします。まずはお気軽にご相談ください。
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