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業務用エアコンに欠かせない室外機は屋外に設置されますが、海沿いの地域では潮風の影響によって、室外機にサビや腐食が発生しやすくなります。
潮風に含まれる塩分が金属部品に付着すると、時間の経過とともにサビや劣化を引き起こし、エアコンの性能低下や故障を招く可能性があります。
この記事では、沿岸部などの環境に適した「耐塩害仕様エアコン」についてご紹介いたします。
目次
エアコンの塩害は、潮風中の塩分が金属部分に影響を与えて発生します。
ここでは、塩害がどのようにエアコンを劣化させるのか、そのリスクについて掘り下げます。
潮風に含まれる塩分は、室外機の金属に付着すると湿気と反応して腐食を引き起こします。
腐食が進行するとエアコン稼働効率の低下だけでなく、安全上のリスク(漏電・ショート)にもつながるため注意が必要です。
冒頭でも解説したように塩分を含んだ潮風が常に周囲に存在する環境では、鉄製品などがサビたりや腐食を引き起こしやすくなります。
そのため、耐塩害仕様エアコンは塩害の影響を受けにくい構造になっています。
この仕様は日本冷凍空調工業会のJRA規格「JRA9002」に基づいて作られており、特にアルミフィンや銅管は塩害の影響を受けやすいため、これを防ぐために特別なコーティングも施されています。
・内装部品:高耐食の鋼板を採用
・外装部品:外箱天板、前板、側板の部分はサビに強い鋼板を採用
・耐食性のあるネジ・ボルトを使用
・電装部品:エアコンの頭脳、プリント基板をしっかりシリコンコーティング。絶縁劣化による故障を防止
通常のエアコンよりも塩害に強いとはいえ、完全に腐食やサビを防ぐわけではありません。
塩害が多い地域での使用でも、定期的なメンテナンスや洗浄が必要です。
塩害からエアコンを守るには、「塩害仕様」「耐重塩害仕様」などの製品があります。
それぞれの違いを知っておくことで、適切な製品選定が可能になります。
塩害仕様は主に沿岸部向けで、塗装やコーティングによる基本的な防錆対策を施しています。
一方、耐重塩害仕様は港湾施設周辺など過酷な環境を想定しており、金属素材そのものを変更するなど、さらに強力な対策が取られています。
基本的には海から「どれくらい離れているか」「どのように設置されているか」を基準に選定します。
※あくまでも目安であり、現場の状況によって異なります。
すべての海沿い地域で重対策が必要というわけではありません。
立地や風向き、建物の構造により塩害リスクは変わります。それらを踏まえて塩害対策の必要性を判断するための基準を解説します。
たとえば同じ市内でも海岸線に近く、風が直接あたる南東向きのベランダに室外機がある場合と北側の建物陰にある場合ではリスクが異なります。
自治体が公開する塩害マップなども活用して判断しましょう。
国内メーカーは塩害対策に力を入れており、それぞれ異なる特徴があります。
ここでは、代表的な国内メーカーと対応モデルの違いを比較します。
メーカー | 対応モデル名 | 特徴 |
---|---|---|
ダイキン | ストリーマ耐塩害モデル | 防錆コート+屋外ユニット保護 |
三菱電機 | Mr.Slim重塩害仕様 | 熱交換器にアルミコート処理 |
パナソニック | EXTERIOR耐重塩害シリーズ | 重塩害地域専用の構造部品使用 |
購入時やすでに導入済みの機器が塩害仕様かどうか見分けるためには、いくつかの確認方法があります。
ここからは、塩害仕様のエアコンの見分け方を具体的に紹介します。
製品の型番に「H」や「L」などの記号が付いている場合、それが塩害仕様である可能性があります。
また、カタログやWebの製品仕様欄に「塩害対応」「重塩害仕様」と記載があれば対応モデルです。購入前に必ず確認しましょう。
塩害対策モデルは一般的なエアコンと比べてやや割高です。価格差と長期的なコスト面での考え方を紹介します。
塩害仕様モデルは通常より2〜5万円、重塩害仕様ではさらに高く10万円近く価格が上がることもあります。
ただし、腐食による修理費用や交換コストを抑えられるため、長期的には経済的な選択になることが多いです。
本格的な塩害仕様機器を導入できない場合も、身近なアイテムである程度の対策が可能です。
手軽に始められる塩害対策の方法を紹介します。
市販の防錆スプレーを年に数回吹きかけるだけで、金属部分の腐食リスクを軽減できます。
また、塩分の飛来を防ぐ室外機カバーも効果的ですが、風通しや排熱の邪魔にならないものを選ぶ必要があります。
設置時の工夫や定期的なメンテナンスを行うことで、塩害による影響をさらに抑えることが可能です。
たとえば、風の当たらない建物の北側や塀の影になる場所を選ぶと効果的です。
また、月1回程度の水拭きや、年1回の点検・クリーニングを習慣化することで、エアコンの耐用年数を延ばすことができます。
塩害に悩む地域では、エアコンの選び方ひとつで長く快適に使えるかが変わります。
塩害仕様や簡易対策をうまく組み合わせ、自宅に合った方法でしっかりと対策していくことが重要です。
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