内装デザイン 2025.07.04

おしゃれなヘアサロンの内装デザインとテイスト別内装のイメージを紹介

おしゃれなヘアサロンの内装デザインとテイスト別内装のイメージを紹介

ヘアサロンを訪れるお客様は、カットやカラーの技術だけでなくサロンの店舗デザインも重視しています。

特に近年ではSNSにアップしたくなるようなおしゃれなサロンの内装が、口コミや再来店のきっかけになるケースも増えてきました。

内装は単なる飾りではなく、サロンのブランドイメージやサービス価値を伝える重要な要素です。

一方で、いざ自分のサロンをつくろうとすると「どんなテイストにすればいい?」「どこに依頼すれば理想が形になる?」といった悩みも出てくるもの。

この記事では、ナチュラル・アンティーク・シンプルといった人気の内装例から、コンセプト設計、家具や雑貨の選び方、依頼先との進め方まで、内装づくりに必要な知識とヒントを初心者向けに丁寧に紹介していきます。

ヘアサロンの内装デザインの役割

内装は単なる「飾り」ではなく、お客様の第一印象、滞在時間、サービスへの期待感を大きく左右します。

見た目のおしゃれさだけでなく、ブランドイメージ・導線・快適性など多面的な影響があるため、戦略的に考える必要があります。

美容室の内装が集客やブランディング

街中の美容室が似たようなサービスを提供している中で、空間の個性は他店との差別化につながります。

たとえば、ナチュラルテイストで植物のある落ち着いた空間は「癒し」を感じさせる一方、スタイリッシュで無機質な内装は「洗練された技術」を連想させやすくなります。

こうした視覚的印象がリピーターや紹介につながるきっかけになるのです。

実際サロン検索サイトでも内装写真が注目されやすく、「一度行ってみたい」と思わせる力があります。

ブランディングとしても、空間づくりはSNSやチラシ、ホームページといった販促物の印象にも直結するため、軽視できません。

サロン空間が顧客の心理に与える影響

内装の色味や光の入り方、音の響きなどは、お客様の感情や心理的安心感に強く影響を与えます。

たとえば、落ち着いた間接照明と木目の内装はリラックス効果を高め、逆に白を基調とした明るい空間は清潔感を強調します。

また、待合室が快適かどうか、鏡の位置やセット面の距離感が居心地の良さに影響します。

こうした要素は顧客満足度や施術中のストレスにも直結するため、内装設計の段階から心理面への配慮が必要です。

内装デザインは機能性と世界観の両立

店舗の世界観を表現するには装飾や家具だけでなく、動線や機能性とのバランスも重要です。

たとえば、アンティーク家具を使った内装でも、動線が悪いとスタッフの業務効率が下がり、結果としてサービス品質にも影響が出ます。

逆に、あまりに機能性ばかりを重視しすぎると、無機質な印象になってしまい「なんだか味気ない」と感じるお客様もいます。

理想は、「雰囲気」「作業効率」「清掃のしやすさ」「空調や照明の配置」などを総合的に設計すること。

実際の現場運用を想像しながら、世界観を壊さない工夫が求められます。

テイスト別に見るおしゃれなヘアサロン内装例

ヘアサロンの空間には「世界観」が必要です。

その軸となるのが、ナチュラル・アンティーク・シンプルなどの“内装テイスト”。

それぞれのテイストには独自の素材感や色味、演出方法があり、集客ターゲットやブランドイメージにも深く関わります。

ここでは初心者でも導入しやすい3つのテイストを紹介します。

ナチュラル系インテリアの特徴と演出ポイント

ナチュラル系インテリアの特徴と演出ポイント

ナチュラル系インテリアとは、木材・植物・アースカラーを基調とした、落ち着いた雰囲気を大切にするスタイルです。

光を柔らかく取り込む照明や、素朴な素材の温かみが特徴で、「癒し」や「自然体」といったイメージを演出できます。

たとえば、無垢材の床やカウンター、麻やリネン素材のファブリックを使うことで、優しさのある空間になります。

植物を吊るすグリーンインテリアも効果的で、見た目に加えて空気の浄化や湿度調整といったメリットもあります。

一方で、色や素材の選び方を間違えると「家庭的すぎて高級感がない」と思われることも。

カフェのような印象に寄せすぎず、照明や装飾で“美容室らしさ”を保つのがポイントです。

アンティーク調で作るクラシカルで落ち着いた空間

アンティーク調で作るクラシカルで落ち着いた空間

アンティーク調インテリアは、クラシカルな家具や装飾品を使い、重厚感や上質感を演出するスタイルです。

モールディング(壁の装飾)やシャンデリア、真鍮の取っ手など、細部にこだわった空間づくりが魅力となります。

ターゲットとしては「大人の女性」「上質なサービスを求める層」にフィットしやすく、技術力の高さや特別感を伝えたいサロンに向いています。

カラーはブラウンやボルドー、グレージュなど深みのある色が相性抜群です。

ただし、家具や小物が重くなりすぎると、空間が暗く・狭く感じられることもあるため、抜け感を意識してガラス素材や明るめのアクセントを入れるのも有効です。

狭小店舗ではミニマルなアンティーク風も人気です。

シンプルモダンで清潔感と機能性を両立させる方法

シンプルモダンで清潔感と機能性を両立させる方法

シンプルモダンとは、無駄を省いた直線的なデザインをベースにした、機能性とスタイリッシュさを兼ね備えた内装スタイルです。

白やグレー、黒といったモノトーンを基調としながら、素材感で差をつけるのが一般的です。

このスタイルの最大の強みは、店舗全体に清潔感が生まれ、内装の流行り廃りが少ないこと。

特に開業予算を抑えたい場合でも、既存建物の素材を活かしやすいため、コストパフォーマンスに優れています。

一例として照明器具をダクトレール式にする、収納を造作棚で整理する、壁紙は凹凸の少ないマットな質感にするなど機能性と美観のバランスを意識した設計が求められます。

ただし「そっけなさ」にならないよう、観葉植物やアートパネルで温度感をプラスすると、より居心地がよくなります。

サロンの実績はこちら

参考サイト:

コンセプトに合った内装デザイン

魅力的な空間をつくるには、インテリアのテイストだけでは不十分です。

サロン全体のコンセプトが明確であればあるほど、内装にも統一感が生まれ他店との差別化にもつながります。

ここでは、コンセプト設計の手順と、それを内装に落とし込む具体的な方法を解説します。

コンセプト設計から始める内装づくりの手順

内装デザインを成功させる第一歩は、「どんなサロンにしたいか」「どんなお客様に来てほしいか」を言葉で定義することです。

これはいわば、空間づくりの“設計図”のようなもの。デザインや設備選びの判断基準になります。

たとえば、「自然体で過ごせる空間で働く女性の癒しになるサロン」というコンセプトがあれば、色合いはナチュラル系、照明は間接光、BGMは落ち着いたジャズやアコースティックが自然とマッチします。

逆にコンセプトが曖昧だと、バラバラな印象の内装になり、居心地の悪さにつながる恐れがあります。

紙やデジタルノートなどで「言語化」しながら、画像やインスピレーションをPinterestなどで集めておくと、打ち合わせの際にも役立ちます。

ターゲット層に合わせた色・素材・照明の選び方

誰に来てほしいかによって、内装に使う要素は大きく変わります。

たとえば、20〜30代女性がメインなら、淡い色調・ナチュラルウッド・グリーンなど、柔らかな印象が親しまれます。

一方で、メンズカットやメンズパーマを得意とするサロンなら、無骨な黒・スチール素材・直線的な照明デザインがフィットする場合もあります。

照明も同様で、メインライトと間接照明をうまく組み合わせることで、「顔が明るく見える照明」や「落ち着いた待合スペース」など、空間ごとの雰囲気づくりが可能です。

来店時から退店まで、お客様が過ごす“体験の流れ”を意識しながら、色・素材・光を計画的に選びましょう。

ブランドイメージと内装をリンクさせる思考法

ブランドはロゴや名刺だけで成り立つものではありません。

店舗に入った瞬間の香り、スタッフの立ち位置、カウンターの形状に至るまでが「ブランド体験」につながっています。

つまり、内装はブランド戦略の一部として考えるべきです。

たとえば「都会的・先進的」を打ち出すなら、ガラスや金属素材、直線的な構成がふさわしくなります。一方で「地域密着・温かさ」なら木目調や手づくり感のある什器がマッチします。

重要なのは、内装の選択肢を“好み”だけで判断しないこと。ブランドの方向性に沿って一貫性を保つことで、お客様に「なんとなく心地よい」と感じさせる空間が生まれます。

内装に使う家具・雑貨・パーツの選び方

内装デザインにおける家具や雑貨の選定は、単なる“備品の手配”ではありません。

空間の印象や統一感を左右する要素であり、サロンの世界観を形づくる主役の一つです。

ここでは、家具・雑貨・演出ポイントの選び方と、初心者でも失敗しないためのコツを紹介します。

家具メーカー・ショップの選定基準とおすすめ先

美容室用の家具は、「一般家具」とは異なる視点で選ぶ必要があります。

まず重要なのは、耐久性と清掃性。たとえば、セット椅子は1日に何度も昇降・回転されるため、サロン向け専門メーカーが提供する商品でなければ故障や劣化が早まります。

さらに、美容師の作業導線を邪魔しないサイズ感、髪の毛が絡まらない構造など、見た目だけでは判断できない機能面も重要です。

そのため、業界専門メーカーのカタログを確認すると良いでしょう。

おしゃれさを追求するなら、IKEAや無印良品のような一般家具と組み合わせてもOKですが、その場合は「清掃性」「耐薬性」などを事前に確認しておきましょう。

雑貨・グリーン・ミラーの活用で印象を演出する

雑貨や小物は、空間に“個性”を与える仕上げのパーツです。

ただし、過度な装飾は雑多な印象を与えるため、統一感と抜け感のバランスが大切になります。

たとえば、ナチュラル系の空間であれば、観葉植物やラタン素材の収納ボックス、布製の照明カバーなどが雰囲気に合います。

アンティーク調なら、真鍮製のオブジェやフレーム付きミラー、古書風のディスプレイが雰囲気を引き締めてくれます。

特にミラーは空間を広く見せるだけでなく、「顔映り」を左右する重要アイテム。鏡の大きさ・高さ・光の反射具合は、照明と合わせて必ずチェックしましょう。

壁に立てかけるだけでアクセントになるデザインミラーも人気です。

レセプション・セット面・シャンプー台周辺の演出ポイント

店舗の中でも、お客様が長時間過ごすエリアには特に気を配る必要があります。

たとえば、レセプション(受付)は店舗の“顔”であり、来店者が最初に視線を向ける場所です。

照明の明るさや案内表示、ディスプレイの整理整頓など、第一印象を意識した設計が欠かせません。

セット面では、椅子の座り心地・荷物置き場の有無・施術中の視線の流れなど、実用面を考慮することが重要です。

また、会話のしやすさやスタッフの動きやすさなども、セット面の距離感に影響します。

シャンプー台周辺は、お客様が無防備になる場所だからこそ、安心感が必要です。

壁紙の色を落ち着いたトーンにする、照明を柔らかく設計する、音やにおいが漏れにくい配置にするなど、細かな配慮が顧客満足度に直結します。

内装デザインの依頼先と進め方

理想の空間をカタチにするには、自力では限界があります。そこで頼りになるのが、内装デザインのプロたち。

美容室専門の業者に依頼するか、設計事務所・工務店と組むかなど、依頼先選びも成功のカギを握ります。

ここからは、依頼先の違いや、打ち合わせ〜施工までの流れを具体的に紹介します。

美容室専門の内装業者に依頼するメリット

美容室専門の内装業者には、美容業界ならではの「機能要件」や「法令対応」に詳しいという強みがあります。

たとえば、電気配線の取り回し方、配管スペースの確保、保健所の検査項目など、業界特有のルールを熟知しているため、打ち合わせの手間やトラブルのリスクを減らすことができます。

さらに、過去の施工事例が豊富にあるため、どのような設備を選ぶべきか、どこにコストをかけると効果的かといった具体的な提案も得られます。

美容師の動線やお客様の居心地といった“体験設計”にも強いため、特に開業が初めての方にとっては心強い存在です。

ただし、業者によって得意なテイストや価格帯に差があるため、複数の業者に見積もり・プラン提案を依頼する「相見積もり」が重要です。

打ち合わせで必ず確認すべきポイント

デザイン会社との打ち合わせでは、「好きな雰囲気を伝えるだけ」では不十分です。

次のような点を事前に整理し、明確に伝えることが理想の仕上がりにつながります。

事前に整理しておきたいポイント
  • ・ターゲット層・客単価・メニュー内容
  • ・必要な設備(セット面数、シャンプー台、収納棚など)
  • ・施術動線とスタッフの作業スタイル
  • ・保健所や消防署の検査条件
  • 施工可能な期間・予算の上限
  • ・壁・床・天井の素材希望(あれば)

また、口頭でのやりとりではなく、たとえばPinterestやInstagramなどで理想とする店内イメージを見せながら、希望を伝えることで認識の齟齬を防ぐために重要です。

内装設計から施工までの流れと注意点

内装づくりは、いきなり工事が始まるわけではありません。

一般的な流れは以下のようになります。

内装設計から施工までの流れ

1. ヒアリングとコンセプト設計
2. ラフプランと見積もり提示(複数社で相見積もり推奨)
3. プラン確定と契約締結
4. 詳細設計と設備発注
5. 施工(1〜2ヶ月が目安)
6. 完成検査・引き渡し・保健所検査

この中で特に注意が必要なのが「詳細設計」フェーズです。

電源の位置、空調設備の能力、シャンプー台の床排水など、後から変更しにくい要素が多いため、細部まで確認しておくことが大切です。

また、施工中も現場を定期的に訪れて、進捗と図面とのズレがないかを確認することをおすすめします。

意外と現場で「えっ、この色じゃなかったのに…」というミスも起こりえますので、進捗状況の確認はマメにおこなようにしましょう。

よくある質問

Q. 美容室の内装はどれくらいの費用がかかる?

目安としては「1坪あたり30万〜100万円程度」が一般的です。

坪単価の差分は使用する素材や設備のグレード、空調設備・配管工事の有無により大きく差が出ます。

たとえば、スケルトン(内装ゼロ)の物件から作る場合は高額になりやすく、居抜き物件のリノベーションならコストを抑えることも可能です。

内訳の一例としては、設備費・施工費・設計料・什器・備品などに分かれます。内装業者に見積もりを取る際には、必ず「坪単価」「別途費用」「諸経費の有無」などを確認しましょう。

Q. デザインと施工は別会社に依頼すべき?

可能であれば当社のように、デザインと施工工事を一貫して任せられる業者がベストですが、目的によっては分離も手段の一つです。

設計事務所はデザイン性に強く、工務店はコスト管理や現場対応に長けているように、個々の業者によって強みが異なりますので、状況や実現したいイメージによって依頼先を分けることも有効です。

ただし、個々の業者に依頼する場合は、「連携ミス」「責任の所在の不明確さ」に注意が必要です。

特にトラブルが起きたとき、どちらが対応すべきか揉めるケースもありますので、注意しましょう。

Q. テイストを決めきれないときの進め方は?

ターゲットとする顧客と価格帯を明確にすることで、自然と内装の方向性が見えてきます。

内装は“誰のための空間なのか”によって変わるため、低価格帯で回転率を重視するなら、明るく開放感のあるシンプルな内装が合います。

逆に、長時間滞在型の高単価のヘアサロンなら、落ち着いた照明や高級感ある素材が効果的です。

PinterestやInstagramで気になる事例を「保存」しながら、自分の好みと方向性をすり合わせていくのがコツです。

まとめ

ヘアサロンの内装デザインは単なる“空間づくり”にとどまらず、店舗ブランディング・集客・顧客満足と深く結びついています。

ナチュラル・アンティーク・シンプルといったテイストを活用しながらも、根本にあるべきなのは「誰のための空間か」という視点です。

今回紹介したように、コンセプト設計から家具・雑貨選び、業者選定、施工管理まで、内装には多くの工程がありますが丁寧に一つひとつ向き合えば“理想のサロン像”は必ず見えてきます。

お客様の理想のヘアサロンづくりに向けて、ReAirでは無料でご相談を承っています。

ReAirは内装デザインや設計、施工工事を含め、ヘアサロンでも重要な空調設備の設計も同時にご提案、設計、工事を承りますので、お気軽にご相談ください。

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参考文献

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