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季節を問わず、室内の空気環境を整えるために重要な換気。
換気は室内の空気と外気の入れ換えを行うものですが、エアコンは室内の空気を暖めたり冷やしたりするものです。
そのため換気と空調は並行して考えないと空気環境はよくなりません。
この記事では、エアコンと換気の役割や効果的な換気方法について解説していきます。
目次
換気と業務用エアコンそれぞれの役割について、詳しく解説していきます。
エアコンは室内の空気を循環させて室温を調整しています。
室外機の吹き出し口から風が出てくるので一見外の空気を取り込んでいるようにも見えますが、一部の機種を除いて基本的にはエアコンで換気はできません。
冷房時には室内の空気を取り込み、室外機から熱を外に逃がすことで部屋を冷やし、暖房時には室外機を通して外気から熱だけを取り込み、風とともに室内に吹き出しています。
冷暖房時、どちらの場合でも外気を取り込んだり、室内の空気を外に逃がしているわけではありません。
換気と聞くと換気扇を思い浮かべる方は多いでしょう。
しかしキッチンや浴室にある換気扇は室内の空気を外に逃がすためのもの。
換気とは外の空気を取り入れる給気と、室内の空気を逃がす排気の2つの動作を合わせたものです。そのため、換気について考える場合には排気だけでなく、給気についても考慮する必要があります。
窓開け換気など、自然の風の流れに任せて行う換気を自然換気、機械を用いて給気や排気を強制的に行う換気を機械換気といいます。
機械換気は、給気や排気だけ機械で行う方法や給気と排気のどちらも機械で行うものの計3パターンがあります。
換気をして外気を取り込めば、冬は外の冷たい空気が、夏は熱い空気が室内に入ってくるため室温が変動し、空調効率が悪くなります。
そのため換気ができるエアコンはないかと考える方は多いでしょう。
家庭用のルーム用エアコンには換気ができる機種もありますが、オフィスや店舗といった広い空間に設置する業務用エアコンには、標準機能で換気機能がついている機種はありません。
夏や冬のエアコン使用時であっても定期的な換気をするのが望ましいです。
しかし換気は特に冬場はおっくうになるもの。
冬場に換気をするとエアコンで暖まった空気が外に、冷たい空気が室内に入って寒くなるので抵抗があるという方は多いでしょう。
そのようなときには高機能換気設備(全熱交換器)の導入をおすすめします。
高機能換気設備は、外気を取り込む給気と、室内の空気を外に逃がす排気の両方を1台の機械で行うものです。
換気が効率的に行えることに加えて、熱交換システムが搭載されている点が、換気扇のような通常の換気設備との違いです。
通常の換気設備では、真夏の場合、外の暖かい空気が室内に入り、室内の冷えた空気を排出するため冷房の効率が下がります。
これは冬の場合でも同様で、外の冷えた空気が入り室内の暖まった空気を排出してしまいます。
一方で熱交換システムの搭載された高機能換気設備の場合、夏は室内の冷えた空気を排出する際にその冷たさを給気に移し、冬は暖まった空気を排出する際にその熱を給気に移す仕組みになっています。
そのため室内の温度を保ったまま換気できるという大きなメリットがあり、機械で換気を行うため、窓を開けずに換気ができるという特徴もあります。
また、窓開け換気や通常の換気設備と比較して、室外や室内の音も気になりにくいという点もメリットです。
高機能換気設備は業務用エアコンのオプションではなく、エアコンとは別の設備です。
そのため業務用エアコンを設置していなくても高機能換気設備だけの取り付けも可能ですし、すでにエアコンが設置されていても問題なく取り付け可能です。
室内の温度を保つことができるため、空調効率が上がり、エアコンの稼働を最小限にすることができます。
また、消費電力も抑えることができます。
高機能換気設備を用いない場合の換気について紹介します。
高機能換気設備に頼らずに換気を行う場合、まずは「24時間換気システム」を利用することをおすすめします。
これは、2003年7月より後の建物であれば設置されています。
24時間換気システムは、家の各所にある換気扇を使うと、壁や天井の換気口から部屋の中の汚れた空気を排出し、同時に外の綺麗な空気を取り込むように設計されています。
24時間換気システムを使えば、2時間で室内の空気をすべて一回入れ換えられる計算になっています。
家の換気は24時間換気システムの利用が基本です。
外から空気が入ってきて寒い、または暑いという理由で天井や窓の換気口を閉じたり、24時間換気システムのスイッチを切ったりすると、きちんと換気が行われず部屋の空気が汚れてしまうため、おすすめできません。
ちなみに、大型で窓が開かないようなオフィスビルの場合は、十分な能力がある換気設備を設置することが建築基準法で定められており、機械のメンテナンスも管理会社が適正に行うことになっています。
参考文献:<外部ページ>24時間換気システムとは?義務化された理由や電気代を解説
参考文献:<外部ページ>24時間換気システムとは【シックハウス対策における機械換気設備】
換気扇や換気口が目詰まりを起こしていると効果が弱まります。
ホコリがたまってしまうことがあるので定期的に掃除をするようにしてください。
窓を開けて換気するときの時間と回数の目安は、1時間に5~10分程度と言われています。
一度にまとめて行うよりもこまめに行う方が効果は高く、1時間に10分間の換気を1回するよりも、1時間に5分間の換気を2回する方が有効です。
24時間換気システムが設置されていない場合や、なるべく早く換気を行いたい場合には、窓を開けて換気をしましょう。
その際に意識したいのが、空気の通り道を作ることです。
1か所の窓だけあけるのではなく対角にある窓も開けると空気の通り道ができてスムーズに換気ができます。
風がない場合は、外の空気が入ってくる側の窓は全開にするのではなく少しだけ開け、出ていく側の窓を大きく開けると空気の流れができます。
開ける窓が1つしかない場合は扇風機を窓の方へ向け、部屋の外に空気を流すのがおすすめです。
扇風機を部屋の方へ向けるやり方の場合、外の空気は部屋に入ってきますが汚れた空気が外に出ていかずにとどまりやすいです。
参考文献:<外部ページ>上手な換気の方法
室内で過ごすにあたって換気の問題は無視できません。
業務用エアコンの導入をご検討される際は、高機能換気設備の併設も視野に入れて計画を立ててみましょう。
また、高機能換気設備をまだ導入していない場合でも定期的な換気計画を立てて、室内環境を清潔に保てるようにすることをおすすめします。
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